こんにちは、緑ヶ丘テニスガーデンの稲葉です。
今回は、ラケットの「グリップ」についてのお話です。
皆さんが普段何気なく握っているグリップですが、実はここを変えるだけでも、ラケットの握り心地や打球感、操作感は大きく変わります。
そして今回、久しぶりに天然レザーグリップを使ってみて、「やっぱりレザーっていいな!」と改めて感じる出来事がありました。
きっかけは、昔使っていたラケット
一般的なクッショングリップは、長期間使っていると少しずつ消耗し、クッション部分が潰れていきます。
厚みや握ったときの感触も変化していくため、私はこの「いつの間にかグリップの感覚が変わっている」という状態があまり好きではありませんでした。
そのため、10年ほど前から天然レザーグリップを好んで使っていました。
ところが、ここ1年ほどは交換するのが面倒になり、なんとなくクッショングリップを使い続けていました。
そんなある日。
テニスサポートセンターの商品開発で製作しているストリングをテストするため、昔使っていたラケットを久しぶりに引っ張り出しました。
そのラケットにテスト用のストリングを張り、いざ打ってみると……。
以前使っていたラケットなので、もちろん懐かしい感触があります。
ストリングの性能を確認しながら打っていたのですが、それとは別に、「あれ? なんだかものすごく打ち心地がいいぞ?」と感じました。
その正体が、天然レザーグリップでした。
久しぶりに天然レザーを巻いたラケットを握ってみると、ラケットから伝わってくる情報がとてもクリア。
その感触に、ちょっと心が躍りました。

天然レザーは「8つの角」が分かりやすい
天然レザーグリップの大きな魅力のひとつが、グリップの角(ベベル)を感じやすいことです。
テニスラケットのグリップは八角形になっています。
天然レザーはクッション性が少なく、硬く締まった感触なので、この8つの角が手のひらや指にしっかり伝わってきます。
そのため、「今、グリップのどの部分を握っているのか」が非常に分かりやすい。
フォアハンド、バックハンド、ボレー、サーブとグリップチェンジをするときにも、手の感覚だけで握っている位置を確認しやすくなります。
そして、握っている位置が分かりやすいということは、ラケット面が今どちらを向いているのかも感じ取りやすいということにつながります。
私が天然レザーを気に入っている大きな理由のひとつです。
打球情報がとにかくクリア!
もうひとつの魅力が、打球感のクリアさです。
クッショングリップは柔らかい素材が衝撃や振動を和らげてくれます。
一方、天然レザーはクッション性が少ないため、インパクトしたときの情報がダイレクトに手へ伝わってきます。
「芯で捉えた」
「少し先端に当たった」
「ちょっと面がズレた」
といった情報を、手のひらから感じ取りやすい。私にとっては、この手のひらに伝わってくる触覚情報の多さが天然レザーの大きな魅力です。
また、クッショングリップのように内部のクッション材が徐々に潰れて感触が大きく変化することが少なく、長く使っても握り心地を比較的一定に保ちやすい点も気に入っています。

もちろんデメリットもあります
天然レザーにも、当然デメリットがあります。
まず、一般的なクッショングリップと比べて重量が増えやすいこと。
グリップ側に重量が加わるため、ラケット全体の総重量が増えると同時に、バランスも手元側、つまりトップライト方向へ変化しやすくなります。
私はむしろこの変化が好きなのですが、軽いラケットを好む方には注意が必要です。
また、クッション性が少ないため、インパクト時の振動や衝撃も手に伝わりやすくなります。
つまり、
天然レザー=打球情報が多い
クッショングリップ=衝撃を和らげてくれる
という、それぞれ違った良さがあります。
どちらが優れているというよりも、プレーヤーが何を求めるかによって選択が変わると思います。
私が選ぶポイントは「厚み」と「重量」
天然レザーグリップにも、メーカーによってさまざまな種類があります。
私は天然レザーの上からオーバーグリップを巻いて使用するので、革そのものの手触りについては、それほど気にしていません。
それよりも重視しているのが、
① レザーの厚み
② レザーの重量
この2点です。
厚みによってベベルの感じ方やグリップサイズが変わりますし、重量によってラケット全体の重量・バランスも変化します。
天然レザーを選ぶ際には、この2つをチェックするようにしています。
私のお気に入りの組み合わせ!
現在、私が気に入っているのが、
PRINCE「CALFSKIN LEATHER」
+
WinningShot オーバーグリップテープ
という組み合わせです。
天然レザーだけでは、どうしてもゴツゴツとした硬さがあります。
そこにWinningShotのオーバーグリップを巻くことで、その硬さを絶妙に和らげながら、天然レザーならではのベベルのくっきりした感覚を残してくれる。
柔らかすぎない。でも、硬すぎない。そして8つの角はしっかり感じられる。
このバランスが、私にはめちゃくちゃ良いのです!
グリップを変えると、ラケットの感じ方が変わる
ラケット選びというと、
「フレームは何を使うか?」
「ストリングは何を張るか?」
「テンションはいくつにするか?」
といったところに注目しがちです。
でも、ラケットと身体が直接つながっている場所は、実はグリップです。
握っている位置を感じる。ラケット面の向きを感じる。インパクトを感じる。ボールから伝わってくる情報を感じる。
そう考えると、グリップは単なる「握るところ」ではなく、ラケットと自分をつないでくれる大切なパーツなのだと思います。
天然レザーを使ったことがない方は、機会があればぜひ一度試してみてください。
クッショングリップとは違う、「ラケットから伝わってくる情報の多さ」を感じられるかもしれません。
私自身、久しぶりに使ってみたことで、その魅力を改めて思い出しました。
皆さんもグリップに少しこだわって、自分にとって一番気持ちよくプレーできるセッティングを探してみてはいかがでしょうか。
それでは、またレッスンで!
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